國友公司著『ルポ西成』を読んで
確か去年か一昨年にどこかのサイトで抜粋だったかを読んでずっと気になっていた本書。
図書館にあるのを発見したので早速借りて読んでみた。
西成についての話は結構いろいろなところで見聞きするけど、本書を読んで良かったなと思ったのは西成のあいりん地区がどうなっているかということを垣間見れることよりも、
「なんのために生きるのか?」
についての話と
この町にいる”昔何をしたか分からないが今はあいりんにいる男たち”はそれぞれ「私はこういう体で生きています」という設定がある。
という話が読めたこと。
前者については、文庫版あとがきが秀逸で「あぁ、確かにそうだな」と腑に落ちた。
後者はあいりんにいる人に限らず、人は生きている上でそういう「体で生きている」という設定がある気がしている。
色々な仮面を被って生きていて、場所によってその仮面を付け替えている、そういうものだと思う。