石川宗生著『四分の一世界旅行記』を読んで
タイトルを見た時、「なんで四分の一なんだろう」と思った。
そして読み終わった時、「なんで四分の一かは分からなかった」となった。
いや、きっと、多分、おそらくは作中に書かれていた、
”イスファハンは世界の半分”
から来ているんだろう。
作中で著者の石川氏はイスファハンの地に足を踏み入れてはいないので、どうあがいても世界の半分しか行けていないのでタイトルとしてつけられるとしても『半分の世界旅行記』となる。
でも作品紹介文にも記載があるけど、作中で訪問してる国は中国・パキスタン・キルギス・ウズベキスタン・アゼルバイジャン・ジョージア・アルメニア・トルコ・ブルガリア・ギリシャ・マケドニア・セルビアのユーラシア大陸の12カ国。
どう考えても世界の半分とは言えない。
なのでまあ「四分の一くらいでいいんちゃう?」という感じなのかもしれない。
「世界の国の数は190ちょいなんだから12カ国で四分の一とかおかしいだろ。十分の一ですらないぞ!」とか「大陸的にもユーラシアだけで何を言っている」とかうだうだと突っ込んでもいいかもしれないけど、「なんで四分の一かは分からなかった。でもなんか四分の一って感じする」という読後感があったからいいかなって思ったり。
ちょっと検証っぽいことをしてみたけど、まあ、読んで面白いと思ったならそれでよし、ですよ。
この感想文では本書の面白さは一ミリも伝わりそうもないけれど。